大手メーカーのクロスバイクの
一般的な価格は5万円から10万円です。

ですが、
トレックのクロスバイクの
2017年モデルFXシリーズには、
20万円を超えるモデルがあります。

24万9千円(税込み)のFX S5と、
26万9千円(税込み)のFX S6です。

「こんなに高いクロスバイクを誰が買うの?」
と思ったので調べてみたら、

トレックFX S5FX S6は、
クロスバイクというより、

カーボンロードバイク「ドマーネ」
フラットバーモデルといえることがわかりました。

トレックFX S5とFX S6は、
お金持ちが買うクロスバイクなのか、
そうでなくても買ってよいモデルなのか、調べてみました。

トレックのクロスバイク選びにお役に立てれば幸いです。

 

 

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スペック/値段が高いのは

トレックFX S5とFX S6が高価なのは、
次の3つが主な理由です。

  • カーボン製のフレーム
  • ミドルグレードのロードバイク用コンポ
  • ディスクブレーキ(油圧式)

以下に順に説明します。

なお、
FX S5とFX S6はフレームが共通で、
一部のパーツ(コンポ)が異なる以外は、
ほぼ同じです(詳細は後で説明します)。

フレームがカーボン製

トレックFX S5とFX S6は、
フレームがカーボン製です。

一方、
下位モデルのFX3とFX S4は、
フレーム本体がアルミ製で、
フロントフォークのみがカーボン製です。

これらの下位モデルに対して、
FX S5とFX S6は、
フレーム全体がカーボンなので、

走行時の微振動がしっかり抑えられ
乗り心地が良く、
ロングライドで疲れにくくなります。

また、
FX S5とFX S6のフレームは、
同じトレックのロードバイク
ドマーネSシリーズと共通です。

なので、ドマーネの
振動吸収機構ISO Speedによって、
さらに振動吸収性が高くなっています。

ミドルグレードのロードバイク用コンポ

トレックFX S5とFX S6は、
ロードバイク用のシマノ製コンポがついています。

FX S5がティアグラ
FX S6が105です。

ミドルグレードのコンポなので、
操作性や精度、耐久性は申し分なく、
特に105は競技用レベルのグレードです。

具体的に、ティアグラと105は、
次のパーツに用いられています。

  • フロントディレーラー(前の変速機)
  • リアディレーラ-(後の変速機)
  • クランクセット(前のギアを含む)
  • スプロケット(後のギア)
  • (FX S5はシフターもティアグラです)

ギア構成は、
フロントがどちらも50/34
リアは、
FX S5が10速11-34
FX S6が11速11-32です。

ワイドレシオで
とても軽くこげるギア比があるので
どんな坂でも登れます。
(初心者でも大丈夫です)

 

ちなみに、
105は、
上位グレード(アルテグラ、デュラエース)と互換性
があります。
ティアグラにはありません。

なので、
2万円の価格差があっても
購入後のグレードアップの点からは、
105仕様のFX S6をおすすめします。

ディスクブレーキ

トレックFX S5とFX S6のブレーキは、
シマノ製のディスクブレーキ(油圧式)です。

価格や整備性の点では、
下位モデルのFX3やFX S4についている
「Vブレーキ」が良いです。

ですが、
ディスクブレーキは、
効きが良く、
コントロールもしやすい
ので
下り坂や、特に雨に降られた時に安心です。

 

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FX S5とFS S6の共通点と違い

トレックFX S5とFX S6は、
フレームセットが共通です。

パーツの一部に、
ティアグラと105の違いはありますが、
その他のパーツはほとんど同じです。

具体的には、
ホイール、タイヤ(700×25c)、
ハンドルバー、ステムが同じです。
(いずれもボントレガー製)

ブレーキセットは、
どちらもシマノ製です。
FX S5:M365 hydraulic disk
FX S6:M425 hydraulic disk

シートポストとサドルは、
いずれもボントレガー製ですが、

FX S5には金属製シートポスト、
FX S6にはカーボン製シートポスト、

サドルは、FX S6に、
FX 5より少し軽いものがついています。

 

車体の重量については、
サイズ56cm
(適応身長174cm~182cm)で、
FX S5が10.16kg、
FX S6が9.57kg
です。
(トレックホームページより)

主にコンポ(ティアグラか105)の違いにより、FX S6の方が軽くなっています。

ロードバイク「ドマーネ」との共通部分と違い

トレックFX S5とFX S6のフレームは、
カーボン製ロードバイクの
「ドマーネSシリーズ」と共通
です。
(400シリーズのOCLVカーボン製)

 

ドマーネSシリーズは、
カーボンフレームに
振動吸収構造(Iso Speed)を備え、
ロングライドに適したロードバイクです。
(「エンデュランスロードバイク」といいます)

このドマーネSと
FX S5、FX S6との違いは、
ハンドルくらいですが、
具体的に違いを見てみます。

ハンドルの違い

ロードバイクのドロップハンドルには抵抗がありますよね。

クロスバイクの棒ハンドルであれば、
ママチャリからの乗り換えでも
スムーズに乗ることができます。

トレックFX S5とFX S6には、
通常の棒ハンドルとは異なる
ISO Zone ハンドル&グリップがついています。
(FX3とFX S4と同じです)

ハンドルバーに、
柔らかい衝撃吸収素材が埋め込まれ、
その上から、
平たい形状(エルゴ形状)のグリップが装着されています。

手に伝わる振動がやわらぎ
グリップに手のひらを置く感じでハンドル操作ができます。
(リラックスした状態で走行できます)

 

ちなみに、
ドマーネSシリーズのハンドルは、
通常のアルミ製ドロップハンドルです。
(Bontrager Race VR-C, 31.8mm)

上位モデルに装備されている振動吸収タイプではありません。

FX S5とドマーネS4の違い

具体的に、
同じティアグラ仕様の
FX S5とドマーネS4を比べてみます。
(なお、ドマーネS4はディスクブレーキではありません)

価格は、税込みで
FX S5:24万9千円
ドマーネS4:23万5千円

重さは、
サイズ56cm
(適応身長174cm~182cm)で、
FX S5:10.16kg(ペダル有り)
ドマーネS4:9.00kg(ペダル無し)
(ロードバイクはペダルが別売りです)

フレームとコンポは同じなので、
主にブレーキの違いと
ペダルの有無により、
FX S5は値段と重量がアップしています。

FX S6とドマーネS5 DISKの違い

次に、
同じ105仕様の
FX S6とドマーネS5 DISKとを比べてみます。
(どちらもディスクブレーキです)

価格は、税込みで
FX S6:26万9千円
ドマーネS5 DISK:29万8千円

主にブレーキやシフターの価格差で
FX S6が3万円安いです。

 

重さは、
サイズ56cm
(適応身長174cm~182cm)で、
FX S6:9.57kg(ペダル有り)
ドマーネS5 DISK:9.30kg(ペダル無し)

どちらもディスクブレーキで、
フレームもコンポも同じなので、
重さはほぼ同じです。

なお、ブレーキセットは、
どちらもシマノ製ですが違うものがついています。
FX S6:M425 hydraulic disk
ドマーネS5 DISK:RS785 hydraulic disc, post mount

 

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ロードバイク化/ドロップハンドルへの交換

FX S5又はFX S6を買っておけば、
ロードバイクが欲しくなったら、

ハンドルとシフターの交換で、
ドマーネS仕様のロードバイク
になります。

 

クロスバイクに乗り慣れた後に、
ドロップハンドルに交換すると、
違いはハンドルだけなので、
スムーズにロードバイクにステップアップできます。
(お金はかかりますが)

ドマーネ用のハンドル

トレック系列のボントレガーから、
振動吸収性に優れたドマーネ用の
ドロップハンドルが発売されています。

ロードバイク化の際は
このドマーネ用のドロップハンドルをつけるとよいです。

ドマーネの上位グレードモデルには標準装備されています。

ドマーネ用のハンドルには以下のタイプがあります。

アルミタイプ
Elite IsoZone VR-SF Handlebar
Race Lite IsoZone VR-CF Handlebar

8,900円(税込み)
SFとCFは形状の違いです。

カーボンタイプ(従来型)
Race X Lite IsoZone VR-SF Handlebar
Race X Lite IsoZone VR-CF Handlebar

28,000円(税抜き)
SFとCFは形状の違いです。

カーボンタイプ(新型)
Pro IsoCore VR-SF Road Bar
39,900円(税込み)

新型は、外側につけるパッドに加えて
カーボンの中に振動吸収材が巻き込まれ、
従来型より振動吸収性が向上しています。

ロードバイク化(ハンドル交換)の前に、まずはバーエンドで対応

ハンドルの他に、
FX S5とFX S6を
ロードバイク化するには、
シフターの交換も必要です。

ですが、
ディスクブレーキ用のシフター
(デュアルコントロールレバー)は高価です(約4万円)。

とりつけの費用もかかります。

なので、
あまりお金をかけたくない方や、
どうしても
ドロップハンドルに抵抗がある方は、
ロードバイク化の前に
バーエンドで対応するとよいです。
(3000円前後です)

バーエンドを
棒ハンドルの両端に取り付けると、
走行中に
ハンドルの持ち方を変えられるので、
ロングライドでの疲労を軽減することができます。

 

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おわりに

トレックFX S5とFXS6は、
20万円を超える高価なクロスバイクです。

ですが、
カーボン製ロードバイクの
フラットバーモデルとしてみると、
決して高くはないです。

また、
ロードバイク用の中級コンポ
ディスクブレーキを備えているので、

クロスバイクとしては、
飛び抜けたスペックになります。

ロードバイクとしてみても、
少し重いですが、十分なスペックです。

なにより、
ドマーネのカーボンフレームの
振動吸収機構Iso Speedと、
トレックFXシリーズの
ISO-Zoneハンドル&グリップ
振動が軽減されるので、
体にやさしく、
ロングライドにも適しています。

そして、乗り慣れた頃に、
ドロップハンドルに交換すれば、
ロードバイクへスムーズにステップアップできます。
(お金はかかりますが)

 

トレックFX S5とFX S6は、
初めてのクロスバイクを検討中の方にはおすすめできません。

そもそも高すぎて検討しないですよね。

ですが、
その1台を大切に長く乗るのであれば、
決して高くないモデルです。
(トレックのフレームには生涯補償がついています)

例えば、
おすすめできる方としては、
ロードバイクにも興味があるけど、
ドロップハンドルに抵抗がある方
です。

10万円以上のクロスバイクを買うと、
乗りなれた頃にロードバイクが欲しくなります。
(私もそうでした)

初めてのロードバイクに
20万円台のカーボンモデル
検討される方もいますので、

はじめてのクロスバイクに、
トレックFX S5とFX S6を検討してみるのもありです。

 

この記事がトレックのクロスバイク選びのお役に立てれば幸いです。

 


 

2018年モデルのクロスバイクについてはこちらの記事をどうぞ↓
4つの価格帯にまとめてジャイアントと比較してみました↓

4~5万円(最も安いグレード)
2018年型トレックFX1とジャイアントエスケープR3を比較!

5~6万円(エントリーグレード)
2018年型トレックFX2とジャイアントエスケープRX3の比較!

7万円台(ミドルグレード)
2018年型トレックFX3とジャイアントエスケープRX2を比較

10万円台(上位グレード)
2018年型トレックFXS4とジャイアントエスケープRX1を比較

 

 

クロスバイクにはライトがついていないので購入前にルールを確認しておきましょう↓
フロントライトは点滅はダメ?明るさのルール

 

テールライト(リアライト)は点滅でいい?点灯と点滅のルール

 

交差点でのルールも確認しておいてくださいね↓
自転車で交差点の渡り方は?車道のルールと注意点!

 

 

 

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