ロードバイクは前傾姿勢になるので、手に体重がかかりますが、フロントサスペンションはついていません。
その上、タイヤが細くてカチカチに硬いので、
路面が悪いと、ハンドルから伝わる振動が不快です。
不快なくらいならいいですが、
ロードバイクに乗り始めの初心者の頃や、
長距離を走るロングライドでは、手が痛くなります。
ポジションとか乗り方とか言われても
よく分からないし、
体幹を鍛えろ!とか言われても
すぐに何とかなるものではないです。
そこで、少しでも
振動を吸収してくれるパーツや自転車用品があればうれしいですよね。
なので、この記事では、
手の負担や痛みをかるくできるように
ハンドルの振動をやわらげるパーツや自転車用品を紹介します。
特にロードバイクを買ったばかりの方、
そして、ロングライドを楽しみたい方のお役に立てれば幸いです。
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ハンドルの振動対策と3つのパーツ
まず、簡単にできる振動対策として、
以下の3つを試してみてください。
簡単にできるハンドルの振動対策
- グローブを厚手のパッド付きものにする
- バーテープを厚手のものにする
- タイヤを太めのものにして空気圧を低めにする
上記の3つを試したあとで、
もっと振動を軽減したいなら、
次の3つのパーツを検討してみてください。
振動を軽減する3つのパーツ
- 上ハン部分が平らなハンドル
例えばトレックのドマーネ用のIsoZone handlebar(アイソゾーンハンドルバー) - BzzzKill(バズキル)
(振動吸収機能をもつエンドキャップ) - 上下に可動するステム
例えばShockStop(ショックストップ)、KINEKT(キネクト)、ケーンクリーク ee SILK STEM
以下に順に説明します。
一般的なハンドルの3つの振動対策
1つ目の対策:厚手のパッド付きのグローブ
まずは、厚手のパッド付きのグローブを試してみてください。
こんなのが良いです(楽天へのリンクです)↓
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→[パールイズミ] バイシクル グローブ メガ グローブ 34
下の写真からも分かるように、これだけ厚みのあるパッドなら、手のひらへの負担がやわらぎ、痛くなりにくくなります。
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2つ目の対策:厚手のバーテープ
次に、2つ目の対策として、厚手のバーテープにかえてください。
こんなのが良いです(楽天へのリンクです)↓
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→【正規品】 BIKERIBBON チッチョ 厚さ5mm バーテープ グラベル向け ブラック 寸法:180×3.5cm 厚さ:(サイド)0.5mm(センター)5mm
振動吸収性の良いゲル入りのコルクタイプもあります(楽天へのリンクです)↓
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→BIKE RIBBON (バイクリボン) バーテープ コルクゲル ブラック
ハンドルに巻いた厚手のバーテープと、
これを握る手にはめた厚手のパッド付きグローブとで、しっかり振動が軽減されます。
3つ目の対策:タイヤを太めのものにして空気圧を低めにする
3つ目の対策として、
取り付け可能な範囲で
太めのタイヤに交換してください。
リムブレーキのロードバイクで「23C(23mm)」のタイヤがついていたら、
「25C(25mm)」または「28C(28mm)」のタイヤに交換するとよいです。
リムブレーキの種類によって、
装着できるタイヤの幅に上限があるので注意してくださいね。
ディスクブレーキのロードバイクやグラベルバイクであれば、
「30C(30mm)」や「32C(32mm)」、「35C(35mm)」の太いタイヤを装着してください。
太めのタイヤに交換したら、
空気圧を適正空気圧の範囲で低めに設定してください。
適正空気圧はタイヤの側面に表示されています。
例えば、適正空気圧が
「90~125 PSI」(6.2-8.6 BAR)の場合、
「90 PSI」(6.2 BAR)」付近に設定します。
一般に、タイヤが太いほど
適正空気圧の下限が低くなり、
低い空気圧にできるので、乗り心地が良くなります。
ただし、
空気圧を低くしすぎると、
パンクしやすくなったり、
軽快な走りができなくなるので、
空気圧を下げすぎないでくださいね。
なお、後輪(リア)は、
前輪(フロント)より荷重がかかるので、
少し高めの圧力に設定すると良いです。
チューブレスやチューブレスレディタイヤなら、なお良いですが、
初心者は、まずチューブタイプ(クリンチャー)のタイヤで太くするのが良いです。
値段は高いですが、このタイヤにしておけば間違いないです。
楽天へのリンクです↓
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アマゾンへのリンクです↓
→コンチネンタル(Continental) Grand Prix 5000 ロードタイヤ クリンチャー
ハンドルの振動を軽減する3つのパーツ
以上の3つの対策をした上で、もっと振動を軽減したい方は、
以下の3つのパーツを試してみてください。
振動を軽減する3つのパーツ
- 上ハン部分が平らなハンドル+パッド
例えばトレックのドマーネ用のIsoZone handlebar(アイソゾーンハンドルバー) - BzzzKill(バズキル)
(振動吸収機能をもつエンドキャップ) - 上下に可動するステム
例えばShockStop(ショックストップ)、KINEKT(キネクト)、ケーンクリーク ee SILK STEM
1つ目と2つ目は微振動を吸収でき、
3つ目は突き上げを軽減できます。
以下に順に説明します。
1つ目のパーツ:上ハン部分が平らなハンドル+パッド
ハンドルの振動を形状とパッドで軽減
上ハン部分が平らなハンドルとして、
トレックのドマーネ用のハンドルがあります。
アルミ製とカーボン製があります。
以下のリンク先の写真は、
樹脂パッドをつけた状態(バーテープを巻く前)を示しています↓
→ドマーネ用アルミハンドル(IsoZone VR-CF)
(トレックのホームページへのリンクです)
ハンドルの上ハン部分(水平部分)に
樹脂製のパッドを取り付け、
その上からバーテープを巻きます。
パッドが振動をやわらげてくれます。
ハンドルの平らな形状部分が手のひらにやさしい
このドマーネ用のハンドルの良い点は
パッドを装着するために、上ハン部分(水平部分)の上面が
平たくなっている点です。
(浅いくぼみがあります)
以下のリンク先の写真は
パッドを取り付ける前の状態を示しています。
上ハン部分が平たくなっているのが分かります↓
→ドマーネ用のハンドル(IsoZone VR-SF)
(トレックのホームページへのリンクです)
この平らな形状の本来の役割は、
バーテープを巻いた後、
パッドの厚みで握り部分が
太くなりすぎないようにするためのものです。
ですが、
この平らな形状のおかげで、
手のひらへの圧迫が分散されます。
握るというより、
手のひらを置くような感じで
リラックスしてハンドル操作ができますよ。
クロスバイクやマウンテンバイク(MTB)の
バーハンドルに装着される「エルゴグリップ」の効果に近いです。
「エルゴグリップ」は、
手のひらにかかる部分が平らになっていて、
手の疲れやしびれを軽減する効果があります。
ドマーネ用のハンドルでなくても
同様な平らな形状部分があるハンドルであれば
同じ効果が得られるので、他社製品でも良いです。
軽くて振動吸収性の良いカーボン製ハンドルじゃなくても
カーボン製のハンドルは
軽いだけでなく、
素材自体が振動を伝えにくいので、
振動吸収性がとても高いです。
カーボン素材の高い振動吸収性と
柔らかいパッド、
そして平らな形状部分によって、
手の痛みを防いでくれます。
カーボン製ハンドルが良いのはまちがいないのですが、高価です。
カーボン製でなくても、「平らな形状」+「パッド」の効果は得られます。
ひとつひとつの効果は小さいのですが、
ハンドルの形状およびパッドと、さらにグローブのパッドおよびバーテープの厚みとの組み合わせで、トータルとしての効果を得るというイメージです。
なお、バーテープの厚みが十分であれば、ハンドル用のパッドはなくてもよいです。
逆にバーテープが薄ければ、ハンドル用のパッドはつけた方がよいです。
一方、タイヤのサイズと空気圧の効果は、それだけでも非常に大きいので、欠かさないでください。
ハンドル用の振動吸収パッドとしては、こんなのがあります(楽天へのリンクです)↓
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アマゾンにもあります↓
→GP(ギザプロダクツ) VLZ-042 ゲル パッド YHB04500
違うメーカの製品もあります(アマゾンへのリンクです)↓
→プロ(PRO)
→サーファス(SERFAS) 自転車 ロードバイク ハンドル バーテープ パッド リアクティブジェル 447299
2つ目のパーツ:バズキル(BzzzKill)/ハンドルの微振動を軽減
ハンドルのエンド部分に、
「バズキル(BzzzKill)」を
エンドキャップのかわりに装着すると、
ハンドルの微振動を軽減してくれます。
特にアルミ製のハンドルに効果的です。
ボントレガー製ですが、現在(2025年)は販売されていないようです。
私が購入した当時の価格は税込み3240円でした。
アーチェリーやボーガン等に使用されている衝撃吸収パーツで、
マシューズ「ハーモニックダンパー」と呼ばれ、高周波振動を打ち消します。
その効果はこの動画をみれば分かりますよ↓(1分弱の動画です)
なお、取り付け時に、
バーテープの巻き始め部分を
エンド内に入れた状態でバズキルを挿入しないでください。
バズキルとエンドの内面との間にバーテープが挟まると、効きめがなくなるので注意です。
バズキルがハンドルのエンド内面に直接接触していることがポイントです。
キャップに小さな穴がありますが、この穴がつぶれないようにしてください。
3つ目のパーツ:上下に可動するステム
上下に可動するステムとしては、例えば、以下の製品があります。
・ShockStop(ショックストップ)
・KINEKT(キネクト)
・ケーンクリーク ee SILK STEM
ShockStop(ショックストップ)
ShockStop(ショックストップ)は、Redshift Sportsから発売され、アマゾンや楽天でも購入できます。
楽天へのリンクです↓
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アマゾンへのリンクです↓
→REDSHIFT ショックストップ サスペンションステム 自転車 衝撃吸収 バイク ハンドルバー ステム 道路 砂利 ハイブリッド E-バイク用 30度×80mm
次の動画を見ると、
しっかり突き上げを軽減してくれることが分かります。
このShockStopには、
エラストマー(ゴム)が5種類あり、
これらを取り替えることで
ステムの動きやすさ(振動吸収量)を調整できます。
ShockStopの重量は
238g(長さ90mm)からで、
通常のステムより100gほど重いです。
KINEKT(キネクト)
重いですが、快適性を重視したKINEKT(キネクト)という製品もあります。
コイルスプリング式で15~20mmの間で可動量を調整できます。
楽天へのリンクです↓
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アマゾンへのリンクです↓
→Kinekt(キネクト) Kinekt Stem 7° キネクトステム 7度 105mm 31.8mm サスペンションステム K23STM00102
キネクト・ジャパンのリンクも貼っておきます(短い動画があります)↓
→キネクト・ジャパンのホームページ
ケーンクリーク ee SILK STEM
ステムの根本部分にエラストマーを配置することで20mmのストロークが可能であり、グラベルでの振動を吸収し、手や肩周りへのダメージを軽減することを目的とした製品です。
楽天へのリンクです↓
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アマゾンへのリンクです↓
→Cane Creek Eesilk ステム ブラック、6度/90mm
スペシャライズドとトレックの完成車の振動吸収システム
ご参考までに、スペシャライズドとトレックの完成車に装着されている振動吸収システムを記載します。
完成車のフレーム自体に装着されているため、パーツとしては利用できません。
なお、トレックについては、ドマーネに装着されていたのですが、現在(2025年)は装着されたモデルは発売されていません。
スペシャライズドのルーベEXPERTの振動吸収システム/動画
振動吸収システムFUTURE SHOCK(フューチャー ショック)は、スペシャライズドのルーベEXPERTに装着されています。
このFUTURE SHOCKの動画を次に示します。
この動画(FUTURE SHOCK)と
さきほどの振動吸収型ステムShockStopの動画を見比べてみると、
スプリングとエラストマー(ゴム)の違いはありますが、
数万円ほどの振動吸収型ステムShockStop でも高級モデルの振動吸収システムに劣らない効果があることが分かります。
トレックのドマーネの振動吸収機構Iso Speed/動画
比較として、ドマーネのフロントのIso Speedの動画も載せておきます。
ドマーネのIso Speedの動きは、
振動吸収型ステムShockStop やルーベのFUTURE SHOCKよりも小さめです。
おわりに
まずは、ハンドルの振動対策として、
厚手のパッド付きのグローブと、
厚手のバーテープ、
太めのタイヤで空気圧を下げてみてください。
予算が許せば、3つのパーツも検討してみてくださいね。
突き上げのような大きな振動は、
太めのタイヤと空気圧、振動吸収ステムで吸収でき、
路面の細かな荒れによる微振動や手のひらの負担は、
上記に加えて、
グローブ、バーテープの厚み、ハンドルの形状などの組み合わせで軽減できます。
ロードバイクに乗り始めの初心者の頃や、初めてのロングライドでは、体(からだ)のあちこちが痛くなります。
手の痛みがある方にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
お金と手間ははかかりますが、ロードバイクはパーツ交換も楽しみの1つです。
まずは、グローブとバーテープ、タイヤを太くして、空気圧を試してみてくださいね。