自転車で車道を走っていると、
左折レーンのある交差点を通ることがあります。
普通自動車やオートバイにとっては、
なんでもないことですが、
自転車で交差点を「直進したいとき」は困ります。
自転車は車道では左側通行なので、
左折レーンに入るしかありません。
仕方なく入ると、
矢印に従って左折することになります。
直進したいのに困ってしまいます。
「まいっか」と、
これまでなら直進するのでしょうが、
道路交通法の改正(2015年6月1施行)により、
自転車の取り締まりが厳しくなりました。
おまわりさんには捕まりたくありません。
では、直進をあきらめて左折するしかないのでしょうか?
(なお、自転車で道路中央の直進レーンを走ると違反ですよ)
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左折レーンの直進は危険!
自転車は左折レーンを直進してはいけない、というルールはありません。
詳しくは公益社団法人自転車道路交通法研究会のサイトに説明があります↓
→http://www.jablaw.org/cs1202/Q9
(警視庁ホームページの下記リンク先に関連記載がありましたが、2016年12月11日現在はリンク切れしています。http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/bicycle/rule.htm)
な~んだ、直進してもいいんだ、と安心した方、ちょっと待ってください!
もし、側方や後方に自動車がいたら危険ですよ。
左折レーンに入った普通自動車のほとんどは、自転車も左折レーンにいるので当然左折すると判断します。
そのとき、自転車がそのまま直進すると、どうなるかは分かりますよね。
そうです。「巻き込み事故」です。
左折レーンを直進するときの注意点
このような巻き込み事故を防ぐには、とにかく交差点の手前で自動車と並走してはいけません!
自動車と並んだときは自動車を先に行かせましょう!
自動車の側方にいる自転車はミラーに写らないので、運転手は自転車に気づきにくいからです。
また、後方の自動車に対しては、手で合図して「直進をアピール」します。
車間があれば、後方に注意しながら、車道の中央側に少しよってもいいです。(クラクションが鳴るかもしれませんが)
とにかく、自動車が前方へ出て回り込まないように注意します。
ですが、危険を感じたらムリをしないで直進をあきらめましょう。
「直進はどうなるんだ!」という声が聞こえてきますが、事故にあうことに比べれば、少しくらいの回り道は何でもありませんよ。
私は、通勤時に駅まで自転車に乗っていますが、帰り道では、左折専用レーンを避けるために回り道をしています。少し遠回りしたり、坂道があるルートを選べば、チョットした運動にもなります。
ツーリングや輪行で知らない道を走るときは、左折レーンに突然遭遇することがあります。そのときは、あわてないで注意して通過しましょう。
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動画による説明
左折レーンのある交差点を直進するには、以下の動画が参考になります。
チョット長いですが(7分半)、最後まで見てくださいね。
ラストのケースが最もインパクトがあります。車道を走り慣れていない方は必見ですよ!
左折レーンは交差点以外にも
左折レーンは「T字路」にもあります。
特に、上の図のように、左折した先に横断歩道がないT字路はコワイです。
かなりのスピードで左折する車が多いからです。
ちなみに、このT字路は、左折した先で自動車専用道(バイパス)と合流しています。横断歩道がないのは歩道橋があるためです。
私は、このようなT字路で直進をあきらめたことがあります。後方の自動車に対して手信号で直進をアピールしましたが、大きなクラクションが鳴り、怖い思いをしました。
現状では注意して走るしかありませんが、このようなT字路があることを知っているだけでも、その時にあわてなくてすみますよ。
ルールだけでなく交通環境の整備を
「左折レーン」は自動車のために作られています。
「自転車は車道が原則」など、ルールだけが変更されても、自転車にとっては危険な箇所のままです。
同じように、前回お話しした横断歩道の横にある「自転車横断帯」は、歩道を走る自転車を想定して作られたものであり、車道を走る自転車にとっては危険です。(前回の交差点でのルールの記事を見てくださいね)
今後、車道を走る自転車を配慮した交通環境の整備を期待します。
ですが、現状の車道では、自分自身で身を守らなければいけません。
特に車道を走り慣れていない方、「自転車で遠くへ行きたい」方は注意して下さいね。
交差点でのルールの記事も読んでくださいね↓
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